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第75回カンヌ映画祭ACID部門 正式出品決定!

この度、映画『やまぶき』が、2022年5月18日〜5月27日に開催される第75回カンヌ映画祭ACID部門への正式出品が決定いたしました。ACID部門は、監督週間と批評家週間に並ぶ、カンヌ映画祭の3つの並行部門のうちのひとつ。市場原理に抵抗する芸術的な作品を支援するために映画作家たちが創設した「インディペンデント映画普及協会(ACID)」が作品選定・運営をしています。この部門は、1993年に創設されて以来、毎年、世界の先鋭的な9作品を紹介し続けています。30年の歴史があるカンヌ映画祭の重要な部門ですが、これまで一度も日本映画が招待されることはありませんでした。『やまぶき』は、日本映画として史上初めてACID部門に招待されるという快挙を果たしました。

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山﨑樹一郎船長のやまぶき号がカンヌに着きました!おめでとうございます、船長!この素晴らしい旅の始まりを一緒にした全てのスタッフ、俳優の皆様にも心から感謝とお祝いの気持ちをお伝えしたいと思います。そして、これからも続いていくこの航海が、世界各国で出会う人々とどんな物語を続けていくのかをまだまだ楽しみにしています。
    カン・ユンス(ユン・チャンス役)
やったー!!映画『やまぶき』のカンヌ映画祭への選出、心から嬉しく思います。監督、スタッフの皆さま、キャストの皆さま、おめでとうございます。また新たにこの映画が広がってゆくことに胸を躍らせながら、わたしも精進します。
    祷キララ(早川山吹役)
山吹が咲き誇る季節に朗報が届きました。キャスト、スタッフの皆さま、お金と物と時間と場所と思いと、、、支援していただいた皆さま、、、関わったすべての人の大きな力の成果です。そして『やまぶき』のような小さな小さな映画を数ある映画の中から見つけていただいたACID部門の選者の皆さまにも感謝しかありません。カンヌ映画祭は映画を知り始めた頃からの憧れです。そのころの自分に言ってあげたい。
    山﨑樹一郎(監督)

カンヌ映画祭ACID部門選考委員のコメント

美しさに心を奪われました。なんという繊細さ。このように描かれた日本を見たことがありません。とても静かに人間の物語を描き、美しく、儚く、言葉に頼らずに、多くを伝えてくれます。比類なきやり方で、隣人たちと生きる方法を探求する作品です。政治的主題を、非常に繊細に捉えています。冗長な作品ではありません。私にとって、『やまぶき』は恩寵です。

この度、映画『やまぶき』が、第51回ロッテルダム国際映画祭のメイン部門タイガー・コンペティションに正式出品が決定いたしました。ロッテルダム国際映画祭は、毎年約200作品が上映され、カンヌ、ベルリンなどと並び最も重要な国際映画祭のひとつ。世界の16作品が選ばれるタイガー・コンペティションは長編第3作までを対象とし、クリストファー・ノーランやケリー・ライカルト、ホン・サンス、クレベール・メンドンサ・フィリオなどの巨匠を見出したことで知られています。2011年に第1作『ひかりのおと』を同映画祭ブライト・フューチャー部門に出品した山﨑監督は、今回は日本映画としては実に7年ぶりに、タイガー・コンペティションへ出品するという快挙を果たしました。

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先ずは、撮影からだけ考えても2年半という長い時間を『やまぶき』の世界に自分を監禁し、コツコツとその世界を完成させてきた山﨑樹一郎監督に、尊敬と感謝の気持ちをいっぱい込めてお祝いの言葉を! 初めて台本をもらった時は、チャンスやみんなの話がどう転がっていくのかドキドキしながらページを捲りました。今は『やまぶき』の話が世界のどこまで航海していき、そこで出会う人々とどんな物語を続けていくのかをワクワクと楽しみにしています。
    カン・ユンス(ユン・チャンス役)
山崎監督の信念が呼び寄せた結果だと思います。ロッテルダム映画祭への選出、おめでとうございます。16ミリフィルムに刻まれた岡山での日々が沢山の方々の支えを得て作品となり、国境を越えるのだと思うと胸が熱くなります。撮影中、俳優という仕事を支えてくださっている監督、スタッフの皆さんの存在の大きさを改めて感じました。一体、どんな映画になっているんだろう。スクリーンで観られる日をとても楽しみにしています。
    祷キララ(早川山吹役)
切り開かれた山道の斜面で強かに順応し生きる山吹の花を見て、いつか映画にしようと決めていました。真庭に集まってくれた最高のキャストとスタッフ、多くの支援者の皆様とつくった『やまぶき』をあの素晴らしいロッテルダム映画祭のタイガー・コンペティションに選んでいただいたことをとても嬉しく思っています。
    山﨑樹一郎(監督)

INTRODUCTION

映画『やまぶき』は、岡山県真庭市の山間で農業に携わりながら、地方に生きる人々に光をあてて映画製作を続ける山﨑樹一郎監督の劇場用長編映画第3作。『ひかりのおと』(2011年)、『新しき民』(2014年)に引き続き、再び地元の人口4万5千人の街・真庭市を中心にロケし、初めて16ミリフィルムで撮影に挑んだ。陽の当たりにくい場所にしか咲かぬ野生の花「山吹」をモチーフに、現代の日本社会と家族制度の構造の歪みに潜む悲劇と希望を描きだす群像劇だ。

STORY

現代の真庭市。かつては韓国の乗馬界のホープだったチャンスは、父親の会社の倒産で多額の負債を背負った。真庭市に流れ着き、今はヴェトナム人労働者たちとともに採石場で働いている。一方、刑事の父と二人暮らしの女子高生・山吹は、交差点でひとりサイレントスタンディングを始める。二人とその周囲の人々の運命は、本人たちの知らぬ間に静かに交錯し始める   

MAIN CAST

カン・ユンス(ユン・チャンス役)

1978年生まれ。韓国ソウル出身。西江大学校で哲学を学ぶ。その後、大手航空会社を辞め、ロンドンの大学院で演劇を学ぶために留学。そこで出会った6カ国9人のアーティストと「Caketree Theatrer」を結成し、芸術監督を務める。演出・出演した作品『IF ONLY』(12年/英韓製作)でイギリスと韓国にて上演ツアーする。同作において韓国芸術経営支援センターとBritish Councilが共同主催するリサーチプログラムに選出され芸術家支援政策や劇団運営を学ぶ。その後活動の場を日本に移し、『若返りの泉』(13年/東京) 、『オバケノガッコウニキテクダサイ』(14年)を上演。映画は本作『やまぶき』が初主演となる。

祷キララ(早川山吹役)

2000年生まれ。大阪府出身。『堀川中立売』(09年/柴田剛監督)でデビュー。その後『Dressing Up』(13年/安川有果監督)で初主演を果たす。主な出演作品に『脱脱脱脱17』(16年/松本花奈監督)、『左様なら』(18年/石橋夕帆監督)、『アイネクライネナハトムジーク』(19年/今泉力哉監督)、『ファンファーレが鳴り響く』(20年/森田和樹監督)、『サマーフィルムにのって』(21年/松本壮史監督)などがある。映画だけではなくドラマや舞台CMなどでも活躍中で、2022年1月から舞台『夏の砂の上』に出演が決定している。

DIRECTOR

山﨑樹一郎

1978年大阪市生まれ。京都文教大学で文化人類学を学ぶ傍ら、学生映画祭の企画運営や自主映画製作を始める。2006年に岡山県真庭市の山間に移住し、農業に携わりながら映画製作を始める。初長編作品『ひかりのおと』(2011)は岡山県内51カ所で巡回上映を行う一方、東京国際映画祭やロッテルダム国際映画祭ブライト・フューチャー部門にも招待される。また、ドイツのニッポンコネクション映画祭にてニッポン・ヴィジョンズ・アワードを受賞。第2作『新しき民』(2014)はニューヨーク・ジャパンカッツ映画祭にてクロージング上映され、ニューヨーク・タイムス紙でも高く評価された。さらに、高崎映画祭新進監督グランプリを受賞。映画制作と並行して、フランスのメソッドをモデルにした映画鑑賞教育を真庭市内の学校などで実践している。

CREDITS

監督・脚本:山﨑樹一郎
出演:カン・ユンス祷キララ川瀬陽太和田光沙三浦誠己青木崇高
黒住尚生桜まゆみ謝村梨帆西山真来千田知美大倉英莉松浦祐也
グエン・クアン・フイ、柳原良平、齋藤徳一、中島朋人、中垣直久、ほたる、佐野和宏
プロデューサー:小山内照太郎、赤松章子、渡辺厚人、真砂豪、山崎樹一郎/制作プロデューサー:松倉大夏
撮影:俵謙太照明:福田裕佐録音:寒川聖美美術:西村立志助監督:鹿川裕史衣装:田口慧ヘアメイク:菅原美和子俗音:近藤崇生
音楽:オリヴィエ・ドゥパリアニメーション:セバスチャン・ローデンバック編集協力:ヤン・ドゥデ、秋元みのり
製作:真庭フィルムユニオン、Survivance
配給:boid/VOICE OF GHOST
2022年|日本・フランス|16mm→DCP|カラー|5.1ch|1:1.597分